Scroll Down

GREETING

代表挨拶

未来を切り開く組織力で豊かな暮らしの実現へ

株式会社光明製作所 代表取締役 金村 哲志

受け継がれた経営理念、暮らしと環境を守るための挑戦

私たちは「我々の勤労で豊かな生活を」という理念を掲げ、創業75年の節目を迎えた現在も受け継いでいます。特に私が大切にしていることは「何のために頑張っているのか」「何のために働いているのか」というビジョンを社員全員で明確に共有することです。この軸が確かであれば日常業務だけでなく、災害時でも揺らぐことはありません。どんな状況下でも皆さまの生活を支え、安定した暮らしを実現することこそ、私たちの社会的責任であり、使命でもあります。
当社は“給水装置の製造・販売”と“仮設配管のレンタル事業”の2つの事業を同時に行う全国でも唯一の企業です。特に近年は、老朽化した水道管による漏水事故の対応と、耐震管と呼ばれる地震に強い水道管への切り替えが進んでいます。この作業による断水を避けるため必ず一時的な仮設管を使用しますが、その仮設管はこれまで使い捨てられていました。そこで当社では仮設管を、再利用可能なレンタルシステムとして導入し、断水の影響を軽減するとともに、廃棄物や廃棄の際に排出するCO2排出量の削減を達成しました。温室効果ガス排出削減目標の国際認証であるSBT承認を得て、脱炭素経営の推進と持続可能な社会の実現に貢献していきます。

水道事業を進化させるIoTソリューション

人口減少が進む中、水道事業に関する予算削減や事業に関わる人材不足といった課題が深刻化しています。これらに対して私たちはAIやIT、IoT技術を活用し、これまで人の手で対応していた業務を効率化し、補完することができると考えています。例えば、従来は現場で手作業を伴うバルブ操作も、IoT技術を取り入れることで電話回線を使って遠隔対応できるよう開発が進んでいます。
さらに、水道局員だけでなく水道工事業者の職人も減少傾向にあるため、製品の製造・販売にとどまらず、製品を活用した工事までを一貫して提供できるワンストップサービスの体制を築くこともこれからは重要です。人員不足を補いながら、将来的に予想される南海トラフへの備えとして、水道施設の耐震化や老朽化した水道管の取り換えにも力を注ぐことができるのです。水道事業を進化させることが、「豊かな生活の実現」へとつながっていくと信じています。

「個人の力」から「チーム力」へ段階的な組織づくり

代表就任日である、2021年元旦、千葉県で約5000世帯が断水状態であると連絡を受けました。その緊急事態に対応するため、状況を知った数時間後には関係者全員が集まり、その日のうちに資材を出荷できたのです。これは非常に速い対応だったと思います。皆の連携と決断が求められ、組織力の重要性について再認識する出来事でした。一方で、このような課題を乗り越えられたことは私にとっても大きな自信となりました。
代表就任後は、組織力の向上を段階的に進めてきました。1年目は「気づく力」、2年目は「自分で考える力」 、3年目は「行動を起こす力」をテーマに取り組み、3年間で自主性が高まったと感じます。そして現在は「仲間に手を差し伸べる」を掲げ、チームとしての結束力をさらに高めています。組織を一隻の船に例えるなら、全員が同じ方向へオールを漕ぐことで初めて前進できます。会社を成長させるには、私一人の力では不十分です。社会は個人戦ではなくチーム戦であり、組織全体の力を高めることこそが成功への鍵。個人の力、そして組織の力を高めることで、会社全体の力をより発揮できるのです。結果として、就任以来、毎年成長を実感し続けています。今後もこの組織力とともに、さらなる成長を目指していきます。